水を探求する

Posted on 月曜日, 7月 9th, 2012 at 4:23 PM

雨城先生がかつて、

「染めは、古代の人と同じ事をしなければならないから

大変だ、」

と、おっしゃっていました。

これは、古代の人と同じ色を染める事でもあるのですが

それは、堅牢度のために必要なことなのです。

そう言う意味で、日本の古代の技法で

植物染めをやる事に

自由度はないです。

工芸品は、同じものを扱っても

個性が出ると思われておりますが、

染めは工芸作品の創作とは異なり

染め付けることそのものは

純粋な技法なのです。

ですから、全く同じ条件の元、同じ事をして、

結果として、同じ色になる

すると、堅牢に染まっている、と言う事になります。

植物の持っている不思議な力を完全に取り出し、

完全に布に移し替える、という思想の元

行われていた染め技術は、

何時どこで完成したものなのか、

つまびらかではありませんが、

植物と、水、火、敗と酢

これだけでなしえた染めを

今も繰り返すために

私の講座では、水を知ることからはじめます。

水のことを今の人なら

あらゆる角度から知ることが出来ます。

ですが、水環境は、古代と比べて非常に悪化し、

また複雑化しています。

生き生きと、生命をはぐくむ水。

その水を得るだけでも、いまは

多くの困難を伴う時代です。

古代の人がどのように水を得ていたのか

どんな水をどのように利用してきたのか

知ることで、今を知ることもできます。

そして、生活も変わり、

いつか、生きる上での考えも変わっていく、、、

そんな生徒さんを幾人も見ています。

勿論、その一人は、自分でもあります。

 

古代と同じ日本には暮らせません。

また、今の方が、庶民にとっては遙かに

暮らしやすいのかもしれません。

生き生きと、いのちをはぐくむ水の

価値を軽視し、いまだ滾々とわき出ている

その湧き水に蓋をしてまで

水道という文明の利器の恩恵にあずかって暮らした20世紀。

ですが近年になり、

生活を振り返り、自然の恵を振り返り

蓋をされた湧き水、井戸が再び開けられた集落が出てきました。

そのような取り組みのある、現在。

私が、古代の染めについて、深入りしたのも

故有ることなのかもしれません。

日本には、ありとあらゆる所に

名水があり、また無名であっても

美しい湧き水有り、

また、飲めない水の湧く地域もあり、、、

身近な水を探求すると

違う世界が見えてくるはずです。

どうぞあなたも、、、

 

 

 

 

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